一升瓶の中の海月

気分で更新される思考の投函口

居てくれた者

 

「あなたはどこにいるの?」

 

 

 

疎を束ねた者の末路には相応しく、何者でもない自分を誇りつつ、ただ回り続ける群衆だけを眺める自分がいる。

回り続ける群衆の中にもちろん自分は存在しない。自業自得の末路であるが、結末を埋めるには些か足りなかった。

 

要するに欲張りなのである。

自分の周りに居てくれる意図しない人々、それこそが自分の価値であり、大切にしなければならない者である。

 

そんなことを実感したある一日。