一升瓶の中の海月

気分で更新される思考の投函口

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Snow falling for A

街は久方ぶりの大雪に見舞われていた。 三月に降る雪は、季節を凍らせるように冷たい。 深夜零時、外を覗けば人の姿はなく、ただ街頭の明かりだけ。 とりわけ目的があったわけではない。思い立っただけだが、 散歩に出かけることにした。 病み明けの身体は冷…

幻覚の創造とその苦悩

最近、訳あってこの世に生を受けてから初めて合同誌に寄稿したのだよ。 ぼくは創作自体こそ嫌いではないが、熟達しているわけではない。 ただ機嫌が良い時期だったので、話が来たときには甘んじて「ふむ、折角だ」となったわけだ。 公序良俗に反するものであ…