一升瓶の中の海月

気分で更新される思考の投函口

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

メッセージ・ファイル

蝋燭と燭台が照らすステンドグラスの七彩の元で、 凍えた銀食器を撫でるように、私の意識と錆びた自転車は霧を裂き朝焼けを漕いでいた。 美しい風景と色彩を眺めたところで、 私の力では読者の瞼の裏に概形ですら描けない。 クロード・ モネの名画に霞を足し…

無題

空の中、水面の下。 世界は二つに分けられた。 何事もないいつも通りの帰り道、疲れた足取りで家に着きシャワーを浴びて、何かを思い出しながらベッドの上で寝転んだのが私の最後の記憶だったのを覚えている。 その事実は間違いなく正しい。次第に音が消えて…

白昼夢は一定世界を魅せるか

ゆめうつつとしりながら、わたしはそらをあおぎみた。 夢に見る世界というのは散発的でありながら、何か1つの大きな世界から成立しているではないかと最近思います。 例えば、ある日の夢はどこかで見た夕暮の色をして 例えば、ある日の夢は大切なものを失い…