一升瓶の中の海月

気分で更新される思考の投函口

2019-10-13/01:32〜02:

 

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黒の画用紙に空いた穴、煌々と差し込む灯りは緩やかに散らばった街を照らして

 

「台風の後の星空は綺麗だ」

こんな言葉を誰から聞いたのか。母親もまた天文部で星々に夢を抱くのは当然のことだった。母親か顧問か生得的な知識か。どれもありえそうで間違っているようなピンボケの認識。

 

届かず、輝き、変わらないもの。それが星。

届き、眩み、変わりゆくもの。それが街。

 

今街を歩きながら文を書いている。

 

コンクリートを絨毯の如く埋める草木たち

大通りの無意味なネオンは寝ている

街を行く人々は行き先も決めずに漂っている

三人組、ラジオを流して項垂れる人、道に座り集う人、そんな者もいた

背景には虫と川とサイレンの三重奏

整えられた木々は須く自然に還っている

この街には余計なものがない

今なら誰だってオリオン座を見つけられる

そも、いつだって満天の星空はそこにある

変わりゆく街が眠った今日は出逢えるんだ

 

明日は素晴らしき日和になるだろう

そして街は在るべき形に整えられていく