一升瓶の中の海月

気分で更新される思考の投函口

無題 11

 

 

彼女は彼女が望むよう、あくまでも演じ手であり続けた

その在り方は正答に沿うものではなかったのだろうと思う

 

話が特段上手いわけでも、歌に秀でているわけでも、他との関わりが深いわけでも、今振り返ればなかった

 

それでも私は彼女に惹かれた

その想いこそ編むべきものだったのに

 

言葉に出来ないものが多過ぎて

ただ、それは確実に存在していて

でも、「ありがとう」としか書けない

それが今も少し悔しい